【おもしろ栄養研究】16時間断食のダイエット効果
- Aya
- Jul 29, 2023
- 3 min read
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
オーストラリアでクリスマスを祝ってから、帰国してお正月を過ごしています。
久しぶりの日本は楽しいですが、体重の増加が止まりません。日本帰国あるあるかと思いますが、何もかもが美味しくて!
3が日も過ぎたので、少し自粛しなくてはと思い、自分への戒めも兼ねてこの記事を書いています。
実は日本にいた時、働きながら大学院へ通っていたので、学費のためにダイエットサービスを提供する企業で副業をしていました。当時は糖質制限がとっても流行っていたので、よくそういう食事療法をしたいと希望がありました。
ダイエット方法も流行りがありますよね。昨年は16時間断食が流行っていましたが、お試しされたことはありますか?
8時から16時までは食事をしてよい、それ以外は水のみ、という方法です。
ネットを見ると、胃腸が休まる、老廃物が排出されやすくなる、免疫、肌にもよい、などダイエット以外の効果もあるようですが、今回ご紹介する研究はシンプルにダイエット効果を比較しています。
16時間断食は、一般的な食事(1日3食)の食生活とはだいぶ変わります。実質夕食は食べられないので1日2食になる方も多いでしょう。また絶食が長い分、筋肉が分解されて長期的に基礎代謝が落ちないのか、食欲に与える影響からストレスや爆食いに繋がらないのか、管理栄養士としては懸念事項もあります。
科学的に16時間断食がダイエットに効果はあるのかを評価した論文が、昨年発表されました。
中国人118人を対象に、カロリー制限ダイエットと、カロリー制限+16時間断食を1年間行ってもらい比較したら、体重減少があったものの、ダイエット方法による有意差は無かったという結果になりました。

参考資料:https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2114833
(体重減少の平均値だけ見ると、16時間断食を加えた方が-8.0kg, 加えなかった方は-6.3㎏なので断食した方が良い、と捉えられがちですが、統計的な有意差が無かった、つまり仮説と結果を比べた時に統計的に意味がない=誤差の範囲内ということから、たまたま16時間断食を加えた方が今回は効果が高いように見えただけで、次同じ実験をしたら結果は逆になるかもしれません)
つまり、16時間断食が特別、効果が高いダイエット法ではない、という結果。以前、糖質制限とダイエットの論文でも同じ結果が出ていました。
私は16時間断食も含め、特殊な食事パターンによるダイエットを肯定も否定もしませんが、このグラフがダイエットの特徴をよく表しているなーとこの結果を見て思います。最初はモチベーションがあるので、3か月でドンと体重は落ちるけれど、そのあとは7か月停滞期、実験期間が終わりかけると気が緩むのか体重は上昇傾向。
ダイエットを長期的に成功させるコツは最適な「やりかた」ではなくて、やる人の嗜好・食への知識・習慣・活動量・生活パターン全てを加味して、長期的に続けられる方法を探す過程が必要で。
だからプロと個別に模索するプロセスがある、ダイエットビジネスが成り立つのだと思います。やる側としても、結果が見えやすくやりがいもあります♪
クリスマス太りが気になる方、ダイエットしたい方。栄養相談も随時受け付けております。(日本帰国中のため1月末までオンラインのみ、予約・お問い合わせはemailにてお願いします)
誰にでもオススメできる、ダイエットの1歩は「自分の食生活を知る事」です。まず3日間
①1日食べたものを写メして、寝る前に見る(レコーディング)
②水・お茶(砂糖を含まない)を、1日1.5リットル以上は飲む(間食防止・代謝促進)
③体重測定・30分のウォーキング(基礎代謝向上)
などで、自己分析を図ってみては如何でしょう?
私も今日から自己調整、頑張らねば。
Comments